2022年度IG科研公開セミナー「鹿児島から『異文化』と『食』を考える」
地域社会にとって大切な課題は、豊かな文化の継承と発展です。ただし今日、その中には「異文化」の理解と受け入れも、含まれるのではないでしょうか。本セミナーでは、「食」をめぐる問題を軸にして、ムスリムを含め多様な人々と豊かで平和な暮らしをいかに築くことができるかについて考えました。
右端の画像をクリックすると開催報告(PDFファイル)が開きます。
同時開催企画:写真家・佐藤兼永氏写真展「違う そして違わない ―“わたしたち”と共に暮らす日本のムスリム―」
*佐藤兼永(さとう けんえい)
東京を拠点に活動する写真家。フォトジャーナリズムを学んでいたアメリカ・ミネソタ大学在学時にマイノリティとして「アイデンティティの揺らぎ」を自ら経験し、帰国後に外国人をはじめとしたマイノリティと日本社会の関係について取材を始める。インタビューと執筆をライフワークとし、2015年に『日本の中でイスラム教を信じる』を上梓。
★セミナー休憩時間(14:20-14:50)に佐藤氏によるミニトークを開催しました★
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[日時]2023年3月4日(土)13時20分~16時40分(終了しました)
[会場]鹿児島大学郡元キャンパス 学習交流プラザ2階学習交流ホールおよびオンライン(Zoom)
郡元キャンパスへのアクセス
https://www.kagoshima-u.ac.jp/about/access.html
キャンパスマップ
https://www.kagoshima-u.ac.jp/about/campusmap.html
〈プログラム〉
13:00 開場
13:20 開会挨拶:長沢栄治(東京外国語大学)
13:30-14:20 第一部 基調講演
店田廣文(早稲田大学名誉教授)
「日本におけるムスリム、『食』を中心にした交流を考える」
14:20-14:50 休憩
*写真展スペースにて、佐藤兼永氏によるミニトーク開催予定
14:50-16:10
第二部 パネルディスカッション「地域社会で『食』の場を共有する」
モデレーター:森田豊子(鹿児島大学)
ダリア・ヒッシャム(鹿児島大学)
「娘として、母として」
安和留ゾヤ(甲南高校)
「日本生まれのムスリムとして」
安川あかね(城山ホテル鹿児島)
「食の多様性への取組~食を提供する側として」
コメント
伊藤弘子(名古屋大学)
クレシ サラ好美(宗教法人名古屋イスラミック・センター)
小野仁美(東京大学)
16:10-16:40 全体討論
16:40 閉会挨拶:服部美奈(名古屋大学)
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登壇者紹介
*店田 廣文(たなだ ひろふみ)
エジプトの現代都市や人口問題の研究に従事するかたわら、2000年ごろから昭和初期の日本のイスラム研究や世界のムスリム人口の動向に関する研究を始める。その後、日本のモスク調査、日本に暮らす滞日ムスリムの宗教実践や生活・子ども教育調査、日本人のイスラム認識に関する意識調査などを実施。マスジド(モスク)代表者会議も開催。早稲田大学名誉教授。著書に『エジプトの都市社会』(早稲田大学出版部、1999年)、『日本のモスク:滞日ムスリムの社会的活動』(イスラームを知るシリーズ14、山川出版社、2015年)等。滞日ムスリム調査HP:https://www.imemgs.com
*ダリア・ヒッシャム
2歳で両親と来日し、日本育ちのエジプト人。本来の専攻は情報工学だが、自身の経験をもとに、日本で育つムスリムの子どものサポートや、アラビア語・コーランやイスラムについて教えている。鹿児島大学での異文化理解の講義の他、各種国際交流活動で講演している。プライベートでは、4女の母。
*安和留ゾヤ(あんわる ぞや)
パキスタン出身の親のもと鹿児島で生まれ育ち、日本とパキスタンの国籍を持つ。ムスリムとして生きていくことを通して、多様な考えに触れる。鹿児島県立甲南高校の前生徒会長。
*安川あかね(やすかわ あかね)
神奈川県横須賀生まれ。西郷隆盛に傾倒し、27歳で鹿児島に移住。西郷南洲顕彰会評議員を最年少で務める(2012年3月任期終了)。現在は城山観光株式会社SDGs推進室室長兼人材開発部部長。鹿児島の観光業界で初めてヴィーガン対応を実現させた。SDGsを理解する中で多様性尊重の重要性を知り、全てのお客様に美味しく食事をしていただけるホテルを目指すことを決心。現在も西郷隆盛やSDGsに関する講演、研修会などを行っている。
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[主催]科研費基盤研究(A) イスラーム・ジェンダー学と現代的課題に関する応用的・実践的研究 (代表: 長沢栄治、20H00085)
[共催]鹿児島県ユニセフ協会 https://www.unicef-kagoshima.jp/
[お問い合わせ先]イスラーム・ジェンダー学科研事務局 office★islam-gender.jp ※★は@に変更してください。