科研費基盤研究(A):イスラーム・ジェンダー学と現代的課題に関する応用的・実践的研究

「インターアジア現象としての『イスラーム』、そのジェンダー的分析:差異の指標から変化のけん引力へ」(iAIG)2020年度第三回公開研究会

「インターアジア現象としての『イスラーム』、そのジェンダー的分析:差異の指標から変化のけん引力へ」(iAIG)2020年度第三回公開研究会

 立命館大学アジア・日本研究所アジア・日本研究推進プログラム「インターアジア現象としての『イスラーム』、そのジェンダー的分析:差異の指標から変化のけん引力へ」(iAIG)では、2021年3月3日(水)13:00~下記公開研究会をオンラインで開催します。
 第三回公開研究会では、エジプトのFGM問題をとりあげます。FGMは、イスラームをジェンダー視点で批判する際の、国際社会の主要言説の一つとなってきました。本研究会では、FGMの具体的な実践状況についての議論を深めることから、イスラーム批判の道具としてのFGMというアプローチとは異なる分析を提示します。換言すれば、本研究会ではFGM問題を、インターアジアなイスラーム的ジェンダーの一現象として読み解くことを試みます。

・日時:2021年3月3日(水)13:00~14:30
・オンライン開催(事前登録制)
参加を希望される方は、開催前日(3月2日)までに下記フォーム( https://forms.gle/usRi7GcXxuDPoz9CA )より登録してください。開催日までにオンラインでの参加についてのお知らせをお送りします。

・報告者:ヘバタッラー・オマル  名古屋大学人文学研究科(文化人類学)
・タイトル:「女子割礼の実態と西洋普遍主義との関係――エジプトにおける事例から」
・概要:
 文化人類学において、女性性器切除(female genital mutilation、以下、FGM)は、重要な研究テーマのひとつである。これまで、FGMは、女性の身体を傷つけ、健康を損なうものであるとして、女性の人権やフェミニズムの視点、異文化表象の視点から多くの議論がなされてきた。しかしながら、それらの先行研究においては、ぞれぞれの地域的背景の考慮が不十分であり、西洋の普遍主義がそれぞれの地域のFGMの実践に与えた影響についての検討も十分になされていなかった。
 そこで、本報告では、FGMの実践の一例として、エジプトの女子割礼の事例を取り上げ、エジプトの地域的背景に着目しつつ、西洋の普遍主義がエジプトの女子割礼の実態に与えた影響について明らかにしたい。

・問い合わせ先:iaigproject@gmail.com(iAIG事務局)
・共催:「科研費基盤(A)イスラーム・ジェンダー学と現代的課題に関する応用的・実践的研究(代表:長澤栄治)」
・主催:立命館大学アジア・日本研究所 アジア・日本研究推進プログラム「インターアジア現象としての『イスラーム的ジェンダー』の考察:差異の指標から変化のけん引力へ」(iAIG)
http://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/research/kyousei/03.html/
https://iaigproject.blogspot.com/